翌朝に

悲しい話です。
戦争の。

あるおばあさんは9人兄妹の末っ子として生まれました。

10代半ばにもなると、お兄さんたちは日本軍による召集令状(いわゆる赤紙)によって戦争へ駆り出されることに。
2度と帰ってこないかもしれない家族を見送る。こんなに辛いことはないです。

数ヶ月後の1945年のある夜。
おばあさんが床に入っていると、家の仏壇に白い煙のようなものが入っていくのが見えたとか。

その時は寝ぼけてるんだと思ったそう。
でもその翌朝、1番上のお兄さんが戦死したという知らせが届いたんです。

おばあさんは昨夜のことを思い出し、「兄さんが帰ってきたんや」と思ったそうです。

僕は、お兄さんが生家に帰ってきてどこかホッとするのと同時に、やっぱり悲しい話だと感じました。
こんな話を聴けるのも、もうないかもしれません。

アラコー通信

「改めて高齢者に聴きました。通信」 ➡︎通称:アラコー通信 高齢者に昔のことを聴いて、「へぇ〜〜!」ってなったことありますよね? それをじ〜っくり、じ〜っくり聴き貯めしていき、残していきます。 そんな、なんてことないお話をお伝えします。

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